Wochenende Café

好きなことだけして生きていたらいつか好きな人に会えるミラクルが起きてほしい。

君の大好きなものなら、ぼくも多分明日には好き。

 スピッツの新曲です。もともと好きで、久々に聞いたらとてもかわいい曲だった、ので、速攻でダウンロードした。

 

 一番こころ撃ち抜かれたのが表題の歌詞なのですが、すごく共感度が高くない?と思います。誰にでも絶対こんな経験あると思う。別にいちいち恋愛に置き換えることなんてなくて、例えば仲のいい友達にはまってるものを布教されたとき。ある時はテレビの中の推しが好きなものを紹介していたとき。そんな些細なことでものめりこむことって色々あるよね。

 

 ぼくが友人の勧めで始めたものは、ギターとか、英会話とか、漫画とかアニメとか珈琲とかいろいろあるのだけれど、一番訳が分からないのは保湿マニアになったことです。字面もわけわかんない。

友人におすすめの保湿クリームをもらって、それを塗り始めたらまあ肌の荒れないことよ。手のかさつきどころか踵のかさつきすらなくてさすがにびっくりしている。で、そこからなぜ保湿マニアかというと、その保湿クリームが日本には売っていないからです。オーストラリア土産。エミュークリーム。G&Mの。すっごいいい匂いだしほんとなんで日本にないんだろうな。

でもないものはしょうがないので代わりになる何かを探している。結果、立派な保湿マニアの出来上がり。一貫してわけわからない。

 

 そんなどうでもいい話は置いておいて。

この歌詞の一番秀逸なところ(当社調べ)はやっぱり「多分」だと思う。もちろん好きな人が好きなものを自分が好きにならないことだって往々にしてあって、それがその恋人や友人や推しへの好き度に比例しないのなんてみんなわかってる。だけど、その人が好きなものを好きになれないときって、同時に自分からその人自身への好きも疑ってしまうからたちが悪い。その点、この歌はちゃんと「好きにならないかもよ」っていう可能性を自分でわかってる。ちゃんと好きを分けて考えているのが、今の自分に足りないものだななんて反省しました。

 

 好きな人の好きなものはぼくも好き。そんなの幻想だろうなと思う。割とオタク気質な僕の趣味は友人にもあまり理解されないし。だからオタクたちは隠そうとするんだよな。

 だけど、だから何なのだ。知られたところで、そして引かれたところで、そんなもんで相手の中のぼくの評価が変化するなら、むしろこっちから願い下げです。お付き合いは遠慮させていただきます。ほんと。…けど、こんな考え方が少数派なのもわかる。人付き合いを広くしたい人には苦痛だろうな。バランスって難しい。

 

 最近は自分のツイッターアカウントでぼくの好きなもの、アニメとか漫画とか声優さんとか小説家さんとか、そういったものを垂れ流し始めました。きっと見てる人のほとんどが理解できないだろうし、一部に関しては嫌な顔もするんじゃないかな。特にアニメとかは鼻持ちならない人も多いんだろうと思う。けど、少なくともぼくはその使い方のほうが楽しかった。別に誰にリプするわけでもないし、アニメ関係のいいねが増えるだけだけど、それでも。好きなものを好きといえる箱庭ができたような気がしました。呼吸が楽になる。

 

好きな人の好きなものをぼくが好きになれなくても、ぼくはあなたのことが好き。そう言えるのが当たり前にならないかなあ。