Wochenende Café

好きなことだけして生きていたらいつか好きな人に会えるミラクルが起きてほしい。

太陽のようで、星のようで、ひまわりのようで、桜みたいなダイヤモンドの話。

 春の香りが初夏の緑の香りへと移りゆく今日この頃。いかがお過ごしですか。僕は元気です。薫風がまた素敵な人を連れてきてしまったので、大変は大変ですが。

 

その方、佐久間大介さんっていうんですけど。

 

 言わずと知れた、というのか。国民的アイドル事務所から華々しいデビューを飾ったSnowManというグループ。その大切な9分の1を占めているのが佐久間さん。とっても明るくて、とっても可愛らしくて、けれど計算高くて、かっこよくて、必死で。まさに「アイドル」を体現しているような。平凡な言葉ではあの感動はなかなか書き表せないけれど、そんな印象を受けた。

 

 そもそも男性アイドルというのは、ぼくにとってそれほど自分の中に占める割合が多くないものである。一応、一番好きだったのがV6。ついで周りに流されるように応援していたのが嵐。そんな感じ。若い方はなかなか名前と顔が一致しなかったりして。

 アイドルは嫌いではない。ただ、アイドルというものはどうしても怖いとか、裏切られるとか、そういうイメージがあるのだ。例えば、ファンの人が怖いとか。本人にもいろんなゴシップがついて回っていたりとか。清廉潔白なアイドルなんていないでしょ、そう思って、ぼくは二次元のアイドルとか、安定と信頼の長寿アイドルグループに没頭していたわけです。

 

 そんなぼくがなぜ佐久間さんにたどり着いたか。はじめはアニメ関係だったように記憶している。多分、寺島拓篤さんとかと深夜番組でアニメを語ってたような。それで、宮田さん以外にもアニメ好きアイドルっているんだ、なんて思ったり。

 その数日後、彼がSnowManであることを知る。ここで気づく。SnowManってなんか聞いたことがあるような気がする、と。うっすらとした記憶を手繰り寄せて、どこで知ったのかを順にひも解く。多分デビューより前から知っていた、ような。滝沢歌舞伎、とかだったような。そしてようやくたどり着いた。

 

三宅健のラヂオ』だ。

 

 滝沢歌舞伎に三宅さんが参加するとかで、その告知を兼ねて、三宅さんがゲストとしてSnowManを呼んでいた。佐久間さんはあの声質もあり、またあのパッションもあって、三宅さんにうるさいなあ、とか言われながらかわいがられていた気がする。そうだ。その次の週のラヂオを聞いて、佐久間さん回とのあまりのテンションの差にびっくりしたんだった。

 

 そんな風にめぐりめぐって再び名前を知るところとなった佐久間さん。ここまでくるといっそ運命のようなものを感じて、ぼくは彼をもっと知りたくなった。そして見つけたのがSnowMan Official YouTube Channel。ほんと便利な時代ですね。公式からじかに供給されるんですから。

 

 ぼくは音楽フリークなので、まずは曲が好みでないとなかなか興味が続かないというのがある。アイドルも然り。ルーティーンのようにMVを再生すると、そこには完璧とでもいうべきアイドルがいた。曲に惹かれるよりも先に、そのパフォーマンスに惹かれてしまった。高身長ばかりのグループで、背の順に並んだら一番前になってしまうはずの彼はしかし、誰よりも大きくその体を使い、身長差など微塵も感じさせなかった。一等星のような輝きを身にまとって、見るもの全てを引き付けるような訴求力。ぴたりと止まって一瞬だけ訪れる静寂。そしてなめらかに動き出す全身の動きに完全に見惚れてしまった。

 

 動画が終わる。スクロール。タップ。再生。終了。スクロール。タップ。再生。何度も何度も繰り返して、何なら少し振りを覚えるくらいまで何度も見返した。そしてもっと曲が聞きたくなって、Rec. verの曲たちを再生した。まあ、ここでの選曲が悪かった、というか。いやむしろ良すぎたというべきなんでしょうねあれは。『君の彼氏になりたい。』。佐久間さんの魅せ方のうまさに何度も感嘆して息を呑んだ。手の動きから視線までがたおやかで。これがただのレコーディングとは思えなかった。ここからまた無限ループの沼にはまる。

 

 そして最後にたどり着いたのは企画動画。ここでの佐久間さんは思っていたのと違った。あんなパフォーマンスをする人だから、なんとなく不愛想だったりするのだろうか、だなんて下らんことを思ってましたよ、最初は。

 だけどふたを開けてみれば、天真爛漫で無邪気な、太陽のような彼がいた。正直「ボードゲームやりまぁす!!」の掛け声にはびびりましたね。そんな感じなん?って拍子抜けしたというか。全力で楽しんで、全力で戦って。たかがゲームに一喜一憂して、いろんな表情を見せてくれる佐久間さんは、ラヂオで聞いた佐久間さんそのものだった。映像化されている分感慨深いものがありますね。

 

 と、まあどのような過程を経て佐久間さんを好きになったのか。備忘録的に書いてみたらもう2000字。多い。次はもう少し減らせるといいですね、善処します。本当はグループ皆さんのことを書きたいくらい個性の強い方々だったのだけど、この1回ではもちろん書ききれないので次の機会に。

でも彼の魅力についてはもう少しだけ書いておきたい。

 

 佐久間さんの魅力はその多面性にあると思う。写真やMVですら色っぽい姿、桜のような儚い表情、力強く男らしい視線、可愛らしい仕草と、その表情をころころと変える。そしてその計算高さとは対照的に、YouTubeではきゃはきゃはとひまわりのような笑顔を見せる。ダンスやアクロバットはぴかいちでも球技は苦手、そんなところも彼の素敵な多面性の一部だ。

 

けれど、本当にそれだけなのだろうか。

 

ぼくは、彼の多面性はあくまで反射した光でしかないんじゃなかろうか、と思っている。もちろんかっこいい彼もかわいい彼もあざとい彼も面白い彼もぜんぶ佐久間さんなのだけれど、それらすべてが計算でもおかしくないよな、と思っているのだ。ううむ、こういう言い方すると嫌な感じに響くのだろうか。

 

 最近は、見られ方を計算すること、キャラを作ること、それを立てること、そういったことを悪いことだという人が多いように感じます。特にアイドルは素を見せてなんぼ、みたいなところもあるような気がする。けれど、キャラを作って、それを演じることなんてぼくらみんな社会で生きるためにやってることで、それを否定するのはおかしいよ。むしろ、みんなに愛されるためのキャラを作ってそれを磨き上げて頂点に立つ人のほうが、何もせずただ愛されてきた人よりも、その努力の分だけ何倍も尊く美しいと思う。だから、ぼくは「計算している」ってとてもプラスの意味でとらえている。

 

話がそれましたね。

 

 綺麗にカットされたダイヤモンドは、光を美しく反射させるという。佐久間さんは自分のいろんな面を知って、求められている形を知って、それに合うように自分をカットし磨き続けてきたのかもしれない。彼のどの面もきらきらとカラフルに光を映しているのを見て、ぼんやりとそう思った。

身を削って己を磨く。人前に出るために完璧になるという、とてもアイドルらしいあり方に感じます。V6の三宅さんの姿になんとなく重なる。ちなみに三宅さんはぼくの中で、暫定「完璧なアイドル第1位」です。

 

 だけど、削るということは自分の一部分を失うことで、だから僕は、そうじゃないといいなと思っています。そんなんじゃなくて、いろんなものを拾い集めたからこうなったんだよって、アイドルにはそう言って笑っていてほしい。

 

 ちょっといろいろ書きすぎて、自分でもどこに着地がしたいのか見失ってしまった。けれど、ぼくはアイドルの佐久間大介さんが好き。好きだから、おいしいものを食べて、あったかい布団で寝て、好きな人と笑って、人の目から解放された場所で、アイドルの肩書を外せる時間があることを心から願っています。佐久間さんが安らげる時間があるように。身を削りすぎないように。ぼくらの知らないどこかで、アイドルじゃない佐久間さんが笑っているように。

 

 会いに行けないアイドルでいい。だから、ぼくらの前でだけは完璧なアイドルでいてほしい。そんな考え方をする人は、きっと少数派かもしれないですね。ぼくはそのうちのひとりです。

でもきっと、完璧じゃなくなっても好きだから。ただ好きなように生きていてくれたらいいなと思う今日この頃です。そう思わせるってすごいですね。なんて訴求力。引力といった方が正しいのかもしれない。

 

 これからも、桜を見て、桜色の髪を思い出す、それくらいの距離から応援していたいと思います。